腎臓に何か病気があるんじゃないかと心配です。
どうすれば腎臓が悪くないかわかるでしょうか?という質問をいただきました。

 

腎臓が悪くないかは
・尿検査
・血液検査
この2つでスクリーニング(病気があるかないかの洗い出し)をします。

 

尿検査では主に、血尿タンパク尿があるかないかを見ます。
血尿またはタンパク尿が持続的に出ているときには、腎臓に何か起き始めている可能性があるので、精密検査が必要です。

 

尿検査には、「定性」と「定量的」な検査があります。定性検査は、健診や薬局に売っている試験紙などで調べることができる検査です。これでは、血尿タンパク尿があるかないかが分かります。ただし、注意点がありまして、お水をたくさん飲んで尿を薄くすると、異常があってもわかりにくくなります。逆に少し体調が悪かったり尿が濃かったりすると、異常がなくても異常ととられてしまうことがあります。

 

もし、ご質問のように腎臓に何かあると心配、というのなら、水を飲みすぎた状態で調べると、異常の発見が遅れるので要注意です。精密検査では、尿の中にある量を測る時に薄さを計算したりする方法があるので、水の飲みすぎなどの影響を受けにくいと言われています。

 

もう一つは、血液検査でクレアチニンというのを見ます。これは、体の中で作られ、腎臓で排出され、腎臓が悪いと体から排出できなくなって高くなってしまうので、
クレアチニンの数値が高い≒腎臓が悪い
というように解釈に使用することができます。

 

では、このクレアチニンというのは何からできているか。これは、筋肉で作られています。そのため、女性や筋肉の少ない高齢の方では、ベースのクレアチニンの値(その人なりの基準値)が低めだったりします。つまり、クレアチニン値は腎臓の数値を反映しますが、これだけが絶対値ではないのです。

 

計算の方法はいくつもありますが、それは専門的なことになるので、まずはこのクレアチニンの数値と尿検査でスクリーニングをして、気になる数値の人には精密検査、という流れになります。
どうすれば腎臓が悪くないかわかるでしょうか?という質問に対する答えは「尿検査」と「血液検査」になります。これは病院でも健診でも調べることができます。