健康診断で、尿蛋白プラスマイナスと言われました。これは腎臓の病気でしょうか?

 

尿たんぱくの検査項目の結果である、プラスやマイナスは、「尿定性」という名前の検査結果になります。
短時間で簡単に大人数を調べることができるので、健康診断に適した検査ですが、蛋白質の量が実際にどれくらいでているか、という参考になる指標でもあります。

 

蛋白の量と、尿検査の尿たんぱくプラスや尿たんぱくプラスマイナスは、それぞれどれくらい尿から蛋白が出ていそうか、という指標として使用されます。大まかな換算表を示します。

 

-  陰性

±   15mg/dl

1+ 30mg/dl

2+ 100mg/dl

3+ 300mg/dl

4+  1000 mg/dl

実際には、水を沢山飲んで、尿を薄くすると、本来2プラスの人も、プラスマイナスになったりすることもあり、尿の定性検査は信頼度の高い検査ではありません。

そのため、健診や検査で尿定性が出ているときは、精密検査でどれくらいのタンパク尿がでているか、病院を受診することが薦められています。

 

すぐに病院を受診したほうがよいか

実際に、±で受診された方では、精密検査は1日で行うことができます。結果説明にもう1日要することはありますが、長くても2日です。しかし、その受診日を確保することが難しい方で、どれくらいの間で受診すればよいか、わからずに困ってしまう方も見えるでしょう。あくまで早めに受診したほうが良いという根本は変わりないのですが、例えば1.2か月待てるかどうかという指標になる検査値の見方を紹介します(自己責任でお願いします)

 

その時は、健診の他の項目をみてください。

・血尿(尿潜血)
・クレアチニン

このどちらかに異常がある場合は、可能な限り早めの受診が望まれます。

 

血尿+蛋白尿があるときには、腎臓にとって負担のかかる、治療対象になる病気が隠れている可能性が上がります。また、腎臓の数値が上がってきている(数値が悪化してきている)のは、すでに少し腎臓へのダメージが蓄積してしまっている状態です。というのも、腎臓の数値は、腎臓がある程度悪くなって来ないと上がってこないためです。

 

そのため、これらの状況下では、早めにしっかり見てもらうのがよいでしょう。

 

また、健診を受けた日に、たくさん水を飲んでいたのにも関わらず蛋白尿が±という時には、「実際の健診結果より悪い」可能性があります。健診の蛋白尿は、水を沢山飲んでいると過小評価されます。実際には悪いのに、検査結果が良く見えてしまうという現象です。これは実際には悪いので、検査が必要な状況、ということです。