Q
体調がわるくなると、
顎の下(喉の上)から左の輪郭に少しあがったところが押すと痛くなるのですが
なんでしょうか?疲れとかでしょうか??
A
体調を崩したときなどに、
首のところが触って痛くなる時で、一番多いのはリンパ節というところが
腫れることです。
リンパ節っていうのは、下の●印の辺りにあるところです。
首の辺りを頸部というので、頸部リンパ節、と総称されます。
簡単に言うと、口とか耳とかから来る、バイキンをやっつけるために戦う場所で
バイキンに感染すると、ここが一緒に腫れてくることがあります。
触って、小豆みたいに「こりっ」としたものがあるか、また触って痛いか、
上の場所を頼りに触って見ましょう。
痛かったときは、どこに行くと良いか。
耳鼻科がオススメです。または内科ですが、内科医で
リンパ節の腫れをしっかり見れる医師は意外と少ないです。
我々医師が、どんな発想で頸部リンパ節を診察するか
まず、触ってリンパ節という場所が腫れていたら、こんな流れで見ます。
首より上の、バイキン感染で起こることが多いので、それを診ます。
①から順に考えていくことが多いです。
①抗生物質という細菌をやっつける必要のある病気をまず探しに行くので、
耳をみて、中耳炎とかがないかどうか(これは耳鏡という器具が必要です)
虫歯でも首が腫れることがあるので、虫歯がないかどうか(あれば歯医者さんに行ってもらうこともあります)
目が腫れていないかどうか(眼の周りの感染症を探します)
②のどの奥がはれたり、白いボツボツがついていないかを見ます。
あ~ん、ってしてもらって、のどの奥を見ます。
のどの奥が腫れていたら、
扁桃炎という病気です。
扁桃炎であれば、その病気として対処します(今度お話します)
お薬の治療が必要になることもあります
③次は、唇をみて、ヘルペスみたいなポツポツがないかを見ます。
口の周りに、こういうぶつぶつがあることがあります。これがヘルペスです。ヘルペスも、治療薬があるので、しっかり探します。
④ウイルスの検査をします。(伝染性単核球症という病気を探す)
ココ以降は、発祥してすぐに特別な治療がなく経過をみるものが多いです。
一応総合内科的な考え方だと、
「性交渉をしたことのある人で、頸部リンパ節の腫れをみたら、HIVを除外する」
と言われています。大体探せば保健所等で検査できると思います。
例えば千葉県とかだと、http://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/kenkou/hokenjo/kansensho/eizu.html
というように。時間を空けないと検査結果がしっかり出ないこともあるので、
3ヶ月後くらいにも検査すると良いと言われています。
最近だと、自宅で匿名で検査できるのも増えてきました。
たとえば、こういうとこですね。
HIVとリンパ節については、またまとめてみます。
あとは、自然に治まるもの、経過をみて追加検査が必要なものなど
耳鼻科の先生とゆっくり相談するものが多いかな、と思います。
結論としては、首が痛くて、
触ってコリッとするものがあれば、お近くの内科か、意外と耳鼻科受診がオススメです
そして、首にこりっとしたものがなく、内科も耳鼻科も違うと言われたら、あとは
首の筋肉かもしれません。
ここを押して痛いようなら、首の筋肉についても考えてみましょう。