あせも、という病気は一般的にも良く聞かれる疾患の一つで、誰しも1度はかかったことがあると思います。
あせもは、医学的には正式名称を、汗疹(かんしん)といいます。
体の皮膚には汗を出すための汗腺があるのですが、ここに何らかの原因で障害が起こると、体温調節が出来なくなったり、汗腺がつまってしまうことで湿疹がでたりします。

 

この湿疹のことを通称“あせも”といいます。

 

あせもが出来ると、外観的にも湿疹で目立ちますし、かゆみを生じたり、かきむしったりすれば細菌感染し悪化するので、処置が必要になります。

 

あせもに対応しているお薬は、たくさんあります。

 

市販されているものから、皮膚科を受診して医師の処方箋が必要なものまで様々です。

 

市販薬で選ぶ際にはステロイド成分が含有されていないものをお勧めします。

 

ステロイド製剤が含まれるお薬は、正しく使用すればその効果は大きく期待出来るものの、副作用も起こる可能性があるからです。

 

医師に診察してもらい処方されるお薬は、ステロイド成分が含まれていて効果の高いものだったり、抗アレルギー性分が含まれ、より専門的な知識が必要になります。

 

子供のあせもの場合

子供や幼児はとくにあせもにかかりやすくなっています。

 

汗腺はほぼ全身に分布しており、小児期の体表面積におけるエクリン汗腺の密度は、成人の7〜10倍以上といわれています。
また、汗の量も幼児期の早くから顕著に増加しするので、子供の方があせもができやすくなっています。
子供にあせもができた場合は、大人が注意してケアしてあげる必要があります。

 
子供の皮膚は大人よりデリケートですし、かゆみがあると我慢出来ずに掻きむしったりすることで、“とびひ”といって、さらにあせもを悪化させてしまう危険があるので注意深く観察しましょう。

 

大人のあせもの場合

大人が市販の治療薬を使う時は、その効果だけでなくタイプに注意する必要があります。

 

べたつくタイプの軟膏であったり、パウダー式のお薬だったりすると、仕事中に目立ってしまうこともありますので、目立たないローションタイプのものもオススメです。

 

医師が処方するあせもの薬には、ステロイド成分が配合されているものが多いです。
ステロイド(正式には副腎皮質ホルモンのこと)は抗炎症作用を持ち、湿疹に対する効果が非常に高いのです。
しかし、安易に反復使用すると、皮膚の感染症を誘発し、細菌感染している状態ではかえって悪化させてしまう危険があります。
さらに、皮膚から吸収されたとしても、白内障や緑内障といった基礎疾患を持っている方には重篤な副作用を生じることもあります。(全身への副作用は少ないとされるものの、面積を広く塗ると全身への影響があったという報告もあるのです)
安易に使うのはさけて、必ず医師に相談して使用しましょう。

 

 

こどもの「あせも」市販薬おすすめランキング

1位 レスタミンコーワパウダークリーム

成分として、かゆみを抑えるジフェンヒドラミンが配合されていて、抗炎症作用を持つグリチルリチン酸という成分も含まれているお薬です。
無香料で匂いも無いですし、パウダークリームなので、塗りやすく、すぐ乾いて子供に使いやすいタイプのお薬です。

 

2位 メンタームベンソールA

いわゆる“メンタム”とよばれる有名な市販薬です。
成分として、かゆみを抑えるジフェンヒドラミン、ジブカインが配合されていて、抗炎症作用を持つグリチルリチン酸という成分も含まれているお薬です。
レスタミンコーワパウダークリームと同様に無香料、無着色で、さらっとしていて使用しやすいです。

 

3位 アセモア

読んで字のごとく、あせもに使用するお薬です。
成分として、いわゆる歯医者さんで使う局所麻酔成分のリドカイン、かゆみを抑えるジフェンヒドラミンが配合されていて、殺菌作用でベンゼトニウム塩化物という成分も含まれているお薬です。
同じく無香料、無着色で、パウダー性でさらっとしていて子供に使いやすいです。
抗菌成分が含まれているので、かきむしったようなあせもには特に効果的でしょう。

 

 

大人の「あせも」市販薬おすすめランキング

1位新レスタミンコーワ軟膏 500円前後

子供のオススメで紹介したものと基本的には同成分で、かゆみを抑えるジフェンヒドラミンが配合されていて、抗炎症作用を持つグリチルリチン酸という成分が含まれているお薬です。
特に、ジフェンヒドラミンが市販薬の配合上限量含まれており、かゆみを抑えるのにばつぐんの効果を発揮します。
やわらかくのびやすい製剤で大人にも使用しやすく値段もお手頃です。
ステロイド成分が含まれないので比較的安全に使用できます。

 

 

2位オイラックスPZ軟膏 1000円から

ステロイドには5段階の強さ(最強、かなり強力、強力、中等度、弱い)があるのですが、真ん中のステロイド成分を含むお薬です。
またかゆみを抑えるクロタミトンを配合しています。

少し臭いが独特ですが、それを差し引いても使用されるくらいのお薬です。

 

 

3位 ベトネベートN軟膏AS 1000円から

オイラックスと同様に真ん中の強さのステロイドが含有されたお薬です。
このお薬にはフラジオマイシン硫酸塩という抗生物質もふくまれており、かきむしって化膿した湿疹にも効果的です。

 

 

病院で処方されるあせもの薬の種類と使い分け

レスタミンコーワ軟膏

市販薬でも紹介したエタノールアミン系の抗ヒスタミン薬です。一般的に医師も頻用するお薬です。
ベナパスタ
同じく、エタノールアミン系の抗ヒスタミン薬です。
ステロイド成分が含まれず使用しやすいのですが、強力なかゆみ止めの作用があります。

 

デルモベート軟膏

いわゆる最強のステロイド軟膏です。強力な抗炎症作用がありますが、副作用も多く、必ず医師の診察のもとで使用しましょう。

マイザー軟膏

かなり強力なステロイド軟膏です。デルモベート同様に、効果は絶大ですが、使用には注意が必要です。