有病率と罹患率の違いについて
有病率:ある一時点において疾病を有している人の割合
罹患率:ある一定期間内における新規疾病の発生割合
を表しています。
集団のある一時点における疾病を有する者の数
有病率=—————————————————
集団の調査対象全員の数
と定義されます。
つまり、今、調査対象の中にどれくらい病気の人が居るのか、という割合で
イメージするとわかりやすいです。
○○市の健診で糖尿病は何人いる。これは有病率で表すことができます。
メリットとしては、一つの時点での調査で把握できるため、調査をしやすいこと。
デメリットとしては、すぐに治る病気や死亡例が大木と正確な判定ができないことと
原因との因果関係を調べることはできない、という点があります。
この時点(瞬間)での状態を調べる
↓
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一定の観察期間内に新規発生した患者数
罹患率=—————————————————
危険暴露人口一人一人の観察期間の総和
と定義されます。
たとえば、
卵巣がん・女性という組み合わせの場合は、
女性一人一人の観察期間の総和と、卵巣がんを発症した患者数
というような関係です。
・罹患率は、発症した病気が感染症なら感染率と呼び
・罹患率は、症状などの場合は発症率ともいうので、
暴露やリスク→一定期間後の発症率
というように、因果関係を調べるために適しています。