しんどい。疲れている。くたびれている。なんとなくだるい。
こういった症状が、全身倦怠感での患者さんの主訴になります。

 

身体的、精神的に「だるい」と感じる自覚症状で、疲労感、易疲労感などとほぼ同義語で用いられています。

 

感染症であっても、腫瘍であっても、どんな病気でも倦怠感は出うるため
全身倦怠感という症状だけで病気を絞りきることはとても難しいです。

その中でも、例えばこういった鑑別の表があります。

感染症 伝染性単核球症、肺結核、感染性心内膜炎、肝炎
神経筋疾患 脳血管障害、Parkinson症候群、ALS、筋ジストロフィー
電解質異常 高カルシウム血症
内分泌疾患 甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、糖尿病、副腎不全
下垂体機能不全、原発性副甲状腺機能亢進症
腎疾患 慢性心不全、尿毒症
消化器疾患 胃食道逆流症、肝硬変
循環器疾患 慢性心不全
呼吸器疾患 COPD、慢性呼吸不全
膠原病 関節リウマチ、SLE、シェーグレン症候群、血管炎症候群
睡眠障害 睡眠時無呼吸症候群、不眠症
悪性疾患 固形癌、血液腫瘍
精神疾患 うつ病、不安症、身体化障害
その他 更年期障害、慢性疲労症候群

この表は、その中でも見逃したくないものや
治療介入可能なものが含まれているので、
この病気はどうかな?という参考になります。

 

全身倦怠感の分類

全身倦怠感をおおまかに3種類にわけて考えると

①器質的倦怠感・・・ 感染症、膠原病、内分泌疾患、貧血、悪性腫瘍、薬剤等
②精神的倦怠感・・・ うつ病、不安症、心理的ストレス等
③生理的倦怠感・・・ 睡眠不足、過労、妊娠等

と分けられます。

このうち、
器質的倦怠感が30-40%
精神的倦怠感が30-40%
生理的倦怠感が20-30%

2週間以上にわたって全身倦怠感が持続する患者は25%程度ほどあり、これらは器質的疾患に基づくことが多いと言われています。

全身倦怠感

全身倦怠感の鑑別としては
「ほとんど全ての病気+生理的なだるさ」となるので
非常に診断は難しいですが、
鑑別するために一番大事なことは「随伴症状を聞くこと」です。

 

全身倦怠感の鑑別
全身倦怠感へのアプローチ
全体倦怠感での検査